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  • 20代の半数以上が、勤務先で認められていたら「副業」を希望。副業に求めること2位は「スキルが身に付く」、3位は「やりたい仕事に挑戦できる」。1位は…?
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2021.07.27RESEARCH

20代の半数以上が、勤務先で認められていたら「副業」を希望。副業に求めること2位は「スキルが身に付く」、3位は「やりたい仕事に挑戦できる」。1位は…?

 20代の働き方研究所
1つの会社で働き続ける。数年前までは一般的だった働き方が変化してきています。2018年に、政府が「モデル就業規則」を改め、副業推進に舵を切りました。そして今、コロナ禍で「副業」への注目が高まっています。

「テレワークで空いた時間を有効活用したい」「コロナ禍での収入減を補いたい」「会社に依存せずに稼げる手段を複数持っておきたい」などを理由に、「副業」への挑戦を検討する人が増えています。企業では、みずほフィナンシャルグループやサッポロビールが副業を解禁。また、ライオンやダイハツ工業など、副業人材の受け入れに踏み切る企業も増えています。

「副業」で働く人や、「副業」を認める企業・受け入れる企業は増加の傾向ですが、20代は「副業」をどのように捉えているのでしょうか。20代476名から回答を得ました。

■半数以上が、勤務先で認められていたら「副業」を希望

「自身が勤務する会社で副業が認められていたら、副業をしたいですか?」の質問では、「副業したい」の回答が28.4%、「どちらかと言えば副業したい」の回答が28.0%となりました。半数を超える56.4%が「自身が勤務する会社で認められていたら、副業したい」と考えていることが分かります。
時間を有効活用し、収入の確保やスキル習得を目指したいという声が寄せられました。新型コロナウイルスの感染拡大による働き方の変化や景気の変動を受けて、副業を意識している20代が多いことが分かります。

副業に慎重な20代の声からは、「本業」での成長や成果を重視する意向が伝わってきます。

■副業に求めること2位は「スキルが身につく」、3位は「やりたい仕事に挑戦できる」。1位は…?

副業に求めることの1位は「収入の増加」で、76.6%が回答しました。求めること2位は、「スキルが身につく」36.4%、3位は「やりたい仕事に挑戦できる」34.9%、4位は「今後のキャリアを考える契機になる」29.1%と続きます。副業で収入を得ることは大前提であるものの、収入を得るだけでなく今後のキャリアにプラスになる経験をしたいと考える20代が多いのかもしれません。副業は、今の会社で仕事を続けながら「新しい会社の仕事」や「新しい分野の仕事」に挑戦することができるので、副業が「キャリア形成の手段」として期待されていると言えます。

■どのくらいの人が、実際に「副業」を経験している?

「現在、副業をしている」と回答した20代は、7.4%に留まりました。「過去に、副業をしたことがある」8.0%を合わせても、副業を希望する人は2割に満たないことが分かります。まだまだ、「副業」を経験している20代は少ないようです。
副業をするにあたっては、原則として勤務先の企業の就業規則に則って行う必要があるほか、確定申告などを自分で行う必要も出てきます。副業を解禁する企業が(増加はしているものの)一部に留まることや、納税などの手続きも必要になることから、副業に関心を持つ20代は多いものの、副業に取り組む20代の増加は限定的であると考えられます。

■副業を始めるにあたって必要なことは?

副業を始めるにあたって必要なことは、「勤務先で認められている」が59.0%で最多。次いで、「納税などの手続きが簡単にできる」50.4%、「勤務先に報告・申請しやすい環境がある」46.6%と続きました。勤務先で認められているだけでなく、副業をしていることを勤務先でオープンにしやすい環境があることも、実際に副業を始める際には重要になるのかもしれません。

<調査概要>
・調査対象:[20代専門]転職サイト「Re就活」へのサイト来訪者
・調査方法:「Re就活」にアクセスしたサイト来訪者に、アンケートのポップアップを表示
・調査期間:2020年11月12日~2020年11月24日
・有効回答数:476名

■研究員の視点  

コロナ禍で「副業」への注目が高まり、2020年・2021年は「副業」を始める人や、「副業」を認める企業、「副業」を受け入れる企業が急速に増えました。とはいえ、就業規則で「副業」が禁止されている企業もまだまだ少なくありません。「副業」に取り組んでみたい人は、まず、自身の勤める企業の就業規則やルールを確認することが必須になるでしょう。
「副業」が認められている人も、認められていない人も、自分の強みとなるスキルは何か、今後どんな経験を積みたいかを考えることは、主体的なキャリア形成の第一歩になるかもしれません。


この記事を書いた人

 20代の働き方研究所

20代中心の研究員で構成された研究機関。20代が主体的に「キャリア」や「働き方」を選択できるように、キャリアや仕事観の形成に関する調査・研究・情報発信を行っています。

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