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2021.07.30INTERVIEW

「ジブンゴトで働こう」。「経営者」として店舗に立つ「スープストックトーキョー」で活躍する社員の働き方から見えてきた仕事との向き合い方  【Soup Stock Tokyoインタビュー前編】

20代の働き方研究所 研究員 Y.S.


株式会社スープストックトーキョー
取締役副社長 人材開発部 部長   江澤 身和(えざわ みわ)様 (写真右)
渋谷マークシティ店 店長        西山 友梨(にしやま ゆり)様 (写真左)


いつでも、誰にでも、おいしいスープを。「Soup for All」の考え方のもと、余計なものは使わず「安心」「安全」なスープを世の中に届けるスープストックトーキョー。「ジブンゴトで働こう」を掲げ、一人ひとりの主体性を大切にする同社で活躍する社員とは。【Soup Stock Tokyoインタビュー前編】では、現在、渋谷マークシティ店・店長の西山さんが、同社の北海道第一店舗目としてオープンした円山店(北海道・札幌市)で副店長として活躍した経験から、仕事で活躍する上で、何が大事だと考えておられるかを伺っていきます。


―北海道・札幌市に同社の北海道第一店舗目となる「円山店」をオープンしたのは2019年4月19日。その副店長として赴任し、その1年後に同店の店長になった西山さんは、円山店の立ち上げを一手に担い、2020年10月には円山店限定で「季節のボルシチ」を開発・提供されました。

地域に根差した店舗づくりや、新メニューの開発などの背景から、西山さんの仕事の向き合い方を探っていきます。

責任のある「店長」業務。意識したことは自分自身の行動がスープストックトーキョーのブランドとして評価されるということ

―西山さんは新卒でスープストックトーキョーにご入社されています。まずは、ご入社された理由を教えていただけますか

(西山)もともと「食」に興味があり、「食べること」の大切さを感じていたことから、食にかかわる仕事をしたいと思っていました。

実は、家族が病気になったこともあり、その際においしく食事をとるという当たり前のことが難しい時期があり、この経験から「食べること」がいかに大切なことかを実感していました。

数ある企業の中でスープストックトーキョーに興味を持ったのは、「スープ」は誰でも美味しく食べることができるのはもちろん、一つのものをみんなで囲んで「美味しい」と言い合える素晴らしい料理だと思ったことがきっかけです。

もちろん、就職活動の際には当社をはじめ色々な会社の選考を受験していましたが、スープストックトーキョーの「世の中の体温をあげる」という理念に魅力を感じて入社を決意しました。売上をいかに上げるかといった利益優先の姿勢ではなく、周りの人を笑顔にするために事業をしている、そして自分も人を笑顔にすることに少しでも貢献したいと感じていたので、自然と惹かれていきました。

―今回は北海道で第一店舗目となる円山店でのお話を中心にお伺いしますが、そもそも円山店への配属はご自身で希望されたものだったのですか

(西山)福岡出身で上京をしていた私にとって、色々な地域で働いてみたいという気持ちは入社時からもっていました。会社からのオファーを受けての配属になりますが、私の希望を汲んでのことでしたので、挑戦してみようとすぐにオファーを受けることにしました。地方で働くことに関心が強かったので、素直に嬉しさを感じましたね。

―そうはいっても北海道では初出店の店舗です。非常に苦労もされたのではないでしょうか

(西山)店舗がオープンして1~2ヵ月程度は本社のスタッフの方も応援に来ていただきましたので、フォローを受けながら仕事ができたこともあり、実は最初はそこまで大きな苦労というのはありませんでした。

ですが、スタッフの方の応援期間が終えると、いよいよ店長と二人三脚での仕事がスタートし、責任を実感するようになっていきましたね。

ここで私が大事にしていたことは、円山店の前に勤務していた東京の店舗での経験から得た「私自身の行動がスープストックのブランドとして評価される」という考え方です。東京の店舗では、「一人の社員として何ができるのか」ということを考えていましたが、円山店に赴任してからは「私自身がスープストックのブランドにふさわしい行動をすること」だけでなく「スープストックらしさを、どうパートナー(アルバイト)に伝えていくか」ということにも意識を強く持つようになりました。

―副店長としてのお仕事はどのようにスタートされたのでしょうか

(西山)円山店オープンに向けて、まずは店長が採用活動を、私はパートナーの育成からスタートしました。スープストックトーキョーのブランドは知っていても、実際に店舗に行ったことがないという方ばかりです。

最初は東京の店舗と同じようにやっていこうと考えましたが、そうではなく、円山店らしさを追求していこうと考え、まずは自分自身がパートナーの皆さんの手本となれるような接客を行い、スープストックらしさを伝えていきました。どういった行動が、お客様の「体温をあげる」ことにつながるのかを実践して教えていきました。

―具体的にどのように教えていかれたのでしょうか

(西山)お客様と深い信頼関係を築けるような対応を、日々の接客に落とし込んでいきました。

たまたま東京に1週間ほど出張した際に聞いたのですが、「西山さんは異動になってしまったの?」と心配していただいたお客様がたくさんいらっしゃったそうです。名前を覚えてもらえるくらい関係性が築けるお客様対応ができるようになることが、お客様の「体温をあげる」ことにつながるのではないかと思っています。

 


―そうして1年後、店長としての仕事をスタートさせたのち、店舗限定のボルシチの商品開発に挑戦されています。どのような背景だったのでしょうか。

(西山)円山店に配属されて分かったことは、「お店が当たり前にあるということは当たり前のことではない」ということでした。その地域に根差し、その地域の方々にとって、いかに身近に感じていただく必要があると思ったのです。

そうした点で、札幌在住のパートナーは店舗の強みとなります。その地域の方々にとっては身近な存在です。

そして、ボルシチの開発に至ったのも、札幌で生産された具材を取り扱うことで、より身近に感じていただくことができるのでは、と思ったことからです。東京の会社ではあるけれど、札幌の地域限定商品を開発することで札幌に縁ある店舗にできたら、と考えました。

上司に開発したい商品の概要を伝え、プレゼンを実施し、アドバイスをいただきながら実行に移していきました。

―ボルシチ開発には「札幌黄(※1)」という札幌の食材が使われています。この食材に注目した理由は何でしょうか

(西山)北海道には美味しい食材はたくさんありますが、私がこだわりたかったのは札幌市内で生産されている食材を使用するということです。「道内の食材」を使うことはよくあることですが、「市内の食材」を使うことはそうありません。

札幌黄は伝統野菜として認知度が高く、そうした札幌の野菜を使うことで身近な商品であると伝えることができるのではないかと考えました。

※1「札幌黄」とは明治時代に品種として確立した札幌を代表する玉ねぎの品種。札幌では早くから玉ねぎ栽培がさかんで、日本における玉ねぎ栽培発祥の地と知られています。加熱することで甘みがまし、肉厚であるという特長を持つものの、日持ちがしないことや病気にも弱いことから、栽培農家が減っていき「幻の玉ねぎ」と呼ばれるようになっている。

―札幌黄は病気に弱く、保存期間も短いことから取り扱いも難しいと思います。生産者の方との信頼関係を築くことも大変だったのではないでしょうか

(西山)確かに取り扱いには難しい食材ですが、生産者の方は札幌黄を使いたいという申し出に対し、丁寧にご対応くださいました。

札幌黄の甘みや肉厚さについては、実際に食した私が一番よく分かっていましたが、スープストックトーキョーとしても札幌黄はこれまで使ったことのない食材で、まずは商品部のスタッフに食べてもらい、おいしさを感じ取ってもらいました。そこでの評判も生産者の方に伝えることで、信頼関係を築くことができていったと思います。

一方的に商品部につかって欲しい、という訳ではなく、多くの人に納得してもらい、これだったらお客様にも喜んでもらえるという納得感をもってもらいたかったです。

 

「ジブンゴト」として物事を捉える。円山店で自分にしかできない仕事をしたい

―新規出店の円山店の店長業務だけではなく、新商品の開発までを担われましたが、どのようにモチベーション高く、仕事をすることができたのでしょうか

(西山)どうしてその食材を使うのか、どのようにして円山店を運営していくのか、全てのこと一つ一つに社内のメンバー、パートナー、生産者の方など、様々な方が関わっています。その一人ひとりが納得していただけるようにすることを自分自身のプライドとしています。

また、店長として円山店が札幌に根付いて欲しいと思っていました。パートナーがそこで働くことの楽しさや意義を実感してほしかったです。また、新商品の開発ということでは、札幌の食材を使用することで、そのことが話題にあがってくれたらという思いもありました。

こうした繋がりをつくるための商品の開発でもありましたし、目的意識を持って取り組んでいたことがモチベーションに繋がったのだと思います。

―そうした思いをもち、モチベーション高く仕事をするのは、なかなかできないことと思うのですが、日頃からどのようなことを意識されているのでしょうか。

(西山)先ほど、自分自身の行動がスープストックトーキョーのブランドとして評価されるというお話をしましたが、日頃から「ジブンゴト」として物事を捉えるようにしています。物事を他人事として流してしまうことは簡単ですが、自分のこととして仕事にしっかり目標を持つようにしています。

目標を持つということは、仕事にもっとやりがいを見出し、自ら「もっとやってみたい」と思えるようなことを見出すことだとも思っています。

円山店に配属されて私が見つけた目標は、自分自身のオリジナルの店舗にしていきたいということでした。店舗を運営することは他の人でもできることですが、自分らしい店舗を築くということは、まさにその仕事を「ジブンゴト」として考えなければできないことです。

オリジナルの店舗をつくるにあたって自分の強みを考えたときに「人との関係を築くこと」と気付きました。だから、パートナーをはじめ、地域の方とも交流を深めていきましたし、それによって少しずつ円山店のことを好きになってくれる人が広がっているという実感を得ることができ、原動力にすることができたように思います。
 

自分の感情に素直に。やりたいことをみつけて、まずはやってみる

―他人事として物事を流さない。これも簡単ではないことだと思います

(江澤)私の印象として、西山さんのすごいと感じるところは「思ったことを行動に移せる」という点です。まずはやってみよう、話しかけてみよう、と、素直に動けることにあると思います。

採用面接には私も参加しましたが、「食」への興味やそこに至る過程をきちんと伝えてくれていました。学生時代から自分の経験を紐づけて、相手に考えをしっかり伝えることができており、それを自分の芯にすることができていたという印象です。そして、その芯がスープストックトーキョーにうまくマッチしていたのだと思います。

だから、円山店に配属になった時にも、色々な地域で働いてみたいという本人の希望の通り、札幌を好きになり、パートナーやお客様だけでなく、たとえば地元の居酒屋などにも出向いて、地域の方と交流していました。現在は渋谷での勤務ですが、東京に異動になることを惜しむ人がたくさんいたことは、西山さんらしさだと思います。与えられた環境の中で何となく過ごすのではなく、その環境のなかでいかに経験を積んでいくか考えてくれていました。

 


​​​​​​​―自分の強みや得意を理解して、「ジブンゴト」として働くには、自分自身をしっかりと理解しなければできないことです。どのように自己理解を深めていったのでしょうか

(西山)自分の感情に素直になることだと思います。楽しいと思えることでなければ、やりたいとは思いませんよね。そして、やりたいと思えることでないとモチベーションも上がりません。そして、そうして仕事をしなければ自分の他に代わりのいる仕事になってしまうと思います。

私がやるからこそ意味があると思いたいし、その実現のために「どうやったらもっと良くなるだろう」と考えるようにしています。幸いにもスープストックトーキョーには、そうした行動を否定する人はいません。素直になって相談をすれば、しっかりと受け入れてもらえます。

―「やりたいことが見つからない」と悩む方も少なくありません。アドバイスをするなら、どういった言葉をかけてあげたいですか

まずは、自分の中で何を一番大事にしたいのかを考えて欲しいと思っています。「これを大事にするならこの仕事が向いているかも」「これを大事にするならこの部署で働くことが良いかも」と、大事にしたいことが見つかれば、それを活かせる場を見つけることができると思います。

―最後に、渋谷マークシティ店で働く西山さんの今後の目標について教えてください

渋谷は札幌とは全く異なる環境です。それでも、お客様も、パートナーも、渋谷マークシティ店だから来てくれる方はいるはずです。

渋谷にはたくさんの人がいるから営業ができているということではなく、渋谷マークシティに店舗がある意味、意義を見出したいと思っています。この店だからこそ行きたくなる理由をつくっていきたいですね。
 






株式会社スープストックトーキョー
1999年創業。2016年2月1日設立(株式会社スマイルズより分社)。「世の中の体温をあげる」を掲げ、利益や売上を目的とせず、一杯のスープで目の前の方の体温をあげていくというビジネスを展開。素材に一切妥協せず、化学調味料や保存料に頼らない「安心」「安全」にこだわりを持ち、全国に60以上の店舗を展開。社員の「働き方“開拓”」にも力を入れており、多方面から注目を集めている。

【Soup Stock Tokyoインタビュー後編】 抜本的な改革で社員一人ひとりが意欲的に、主体的に働く組織づくりを実現―。スープストックトーキョーの「働き方“開拓”」とは

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この記事を書いた人

20代の働き方研究所 研究員 Y.S.

1991年12月生まれ。
新卒で大手新聞社に入社。記者として取材・記事の執筆を経験後、Webサービスを手掛ける企業に転職。約20名のメンバーのマネジメントの傍ら、Webサイトの開発・サイトの集客プロモーション・取材やライティングを幅広く担当。20代の働き方研究所では、企業へのインタビュー取材・取材記事執筆を担っている。
#カスタマーサクセス #コンテンツディレクション #イベントプロモーション #仕事終わりの晩酌が日課

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