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2021.07.27INTERVIEW

まだ世の中に出ていない「価値あるもの」。応援購入という新しい消費体験を提供するマクアケの「審査・法務」の仕事から、「職責」と「チャレンジ」を考える

20代の働き方研究所 研究員 Y.S.

株式会社マクアケ 法務
毎原 健太(まいはら けんた)様


従来の商流では新商品を生み出すためのコストとリスクが高すぎる。それでは価値があるのに世に生み出されず、日の目を見ない商品も少なくない。そこで「応援購入」という新しい消費体験を提供できるプラットフォーム「Makuake」を作り出した同社。従来では見られない新しいサービスの品質担保や、信頼形成に欠かせない「審査・法務」業務を担当する毎原さんに、ご自身のこれまでの経歴や、一般的な法務業務とは異なるマクアケの審査・法務業務から、仕事に向き合う上で大切となる考え方、姿勢をお伺いしました。

偶然の出会いから始まったマクアケの一味違う「審査・法務」業務

―中途入社をされていますが、まずは転職をしようと思ったきっかけから教えていただけますか

法学部を卒業していまして、前職は金融機関でしたが、やはり司法試験を受けたいという気持ちが諦めきれず、勉強に専念するために退職をしました。

ただ、司法試験の勉強中に、友人と弁護士として何をしていきたいかという話をした際、民間企業の話を聞いて視野を広げてみても良いのでは?とアドバイスを受けて、一般企業の選考も受けてみようと思ったことがきっかけです。

司法試験の勉強をしてきた自分の知識を活かせる会社を探している中で、マクアケは審査・法務業務を未経験から募集している珍しい会社でしたので、それであれば書類選考を通過するのではと、正直、最初はそのくらい気軽な応募でした。

司法試験の勉強は継続しながらの採用選考でしたが、事業内容を聞いたときに面白そう、共感できる、と思い徐々に惹かれていきました。

―どういった点に面白さを感じられたのでしょうか

最初はクラウドファンディングのイメージが強かったのですが、「応援購入」という新しい消費体験を提供していることを知りました。これは先行予約販売のようなもので、いわゆるクラウドファンディング的な「資金を集める」というイメージとは違います。製品を世に出したい「実行者」からすれば、在庫を抱えずに生産し、売ることができる仕組みで、テストマーケティング的な要素もある事業だと思っています。

世の中の色々な人の意見や幅広い業界の話が聞ける事業で、マクアケで働いてみたいという気持ちが強くなりましたね。自分は後先考えずにチャレンジするタイプなので、すぐに決断しました。そういった点ではまさに偶然の出会いでした。
 

―未経験から挑戦できるとは言え、審査・法務業務という特殊性に加え、前職とも異なるお仕事です。最初は非常に大変だったのではないでしょうか

大変なことは想定の範囲内でした。大変であるならば「未経験」であることをうまく使おうと、とにかく分からないことはどんどん聞いていこうという姿勢で仕事をしていきましたね。また、マクアケの審査・法務業務は一般的な法務のイメージとは全く異なります。決まった形がなく、一つ一つ自分で調べていかなければなりません。

―具体的にはどういった点が一般的な法務業務と異なるのでしょうか

マクアケの審査・法務業務は大きく2つの役割を担います。一つは製品をつくる上での実現性についての審査と、もう一つは広告表記の審査です。

製品を世に出すことにしても、広告を掲載するにしても、色々な法律で規制されています。マクアケはまだ世の中に出ていないものを扱うため、どのような規制がかかるのか、どのような法律が関わるのかなど、案件ごとに一つ一つ調べていかなければいけません。

審査・法務の仕事はいかにリスクヘッジができるかが大切です。自社の商品ではなく「実行者」のプロジェクトがより良い形で世の中に出ていく後押ししたいと考えたときに、どのようなリスクがあって何ができるのかを、案件ごとにケースバイケースで考えることが、一般的な法務の仕事との違いだと思います。

とにかく調べていって、分からないことにぶつかれば、また徹底的に調べていく。そして、自部署だけではなく、社内の色々な人とコミュニケーションをとって、巻き込んでいくことも必要になります。

―過去にはどのような案件を担当されたのでしょうか

「Makuake」に掲載されるプロジェクトのジャンルはとても幅広く、化粧品もあれば、電気製品もあります。とにかく幅広く担当しています。

審査・法務担当がいるからこそ実現できる価値ある体験

―そうした一味違うマクアケの審査・法務業務。やりがいや面白さはどこにあるのでしょうか

世の中にない新しいものに対して、自分たちでリスクを見つけ、安心して世の中に出していくサポートをする仕事だと思っています。たとえば、生産者の方の中には、リスクがあるかもしれないという理由で一歩を踏み出すのをためらっている方もいるかもしれません。そうした方が、「Makuake」があるから、そして、マクアケの審査・法務担当がいるからチャレンジできると信頼していただき、安心感を感じていただけたら嬉しいですね。

私たちは当事者ではないので極端な話かもしれませんが、アニメで見るような未来で使われている道具を、一緒につくっていくような体験をさせていただけるところに、面白さを感じています。

「goyemon(ごゑもん)」が生み出した、日本の伝統技術「雪駄」と現代技術である「スニーカー」が融合した「unda-雲駄-」。雪駄の機能性はそのままに、エアソールを入れ、リデザインされたこの製品は、奈良県の老舗雪駄メーカーの協力により実現した。​​​​​

 

―一方で、リスクを発見するということは簡単なことではないと思います。どういった姿勢で仕事をすることが求められますか

「Makuake」は購入者であるサポーターと、製品を世の中に出す実行者をつなぐプラットフォームであり、そこではサポーターと実行者間の契約がなされています。その契約においてマクアケは当事者ではありませんが、だからといって、妥協が許されるものではありません。

時には実行者の方が嫌がることも言わないといけませんし、営業社員の頑張りに水を差してしまうこともあるかもしれません。ですが、妥協しないことで、営業社員や実行者の皆さんを守ることになりますので、あくまで審査・法務担当は味方であるというスタンスで双方とのコミュニケーションを取っています。

また、「Makuake」では、毎日数多くのプロジェクトがスタートします。つまり、自分の審査を通過したものが毎日のように世の中に出ていきます。サポーターの皆さんに自分が審査した広告が読まれ、きちんと製品の良さが伝わっているのか、広告審査の段階では客観的な目線でチェックしていくことを意識しています。

―非常に仕事の幅が広いですね。どういった方がこの仕事には向いているのでしょうか

確かに仕事の幅は広いですね。広告の審査もどういった表現であれば、サポーターの皆さんに製品の良さが適切に伝わるのかを考え、提案しなければならないので、クリエイティブな要素もあると思います。

何にでも興味をもつ好奇心旺盛な人が向いているのでしょうね。もっとこうした方が良いのではという発想を持ち、決められたことをそのままやるのではなく、法律などルールの範囲の中で価値を最大化するにはどうしたら良いのかを考えることが大切です。

気になったことはとにかく1回やってみるという姿勢が大事になると思います。マクアケ自体も、チャレンジをすることを推奨していますし、そうしたことを褒め称えてくれる文化です。

―チャレンジする文化があるというお話ですが、審査・法務業務におけるチャレンジとはどのようなものがあるのでしょうか

先ほどもお話しした通り、審査の結果、きちんとNGを伝えるということは重要な仕事です。リスクをしっかりと排除するということですね。

ただし、ダメなものをダメと伝えるだけではチャレンジとは言えず、リスクを減らしながら、いかに世の中に製品を送り届けるかということがチャレンジになると思います。

マクアケの営業社員が実行者の方々と頑張ってきたプロジェクトです。何とか成功させたいという気持ちは強く持っています。ですが、実行者の方だけを見るのではなく、サポーターの方にも損をさせてはいけません。サポーターの方々に良い体験を届けるためには品質の担保が重要です。実行者が成功できるようにリスクヘッジしながら、サポーターに安心して購入していただけるよう、双方をサポートする役割を担っていきます。

―そうした毎原さんは、将来の目標をどのように描かれているのでしょうか

弁護士になるための勉強は続けていますが、まずは目の前の仕事を突き詰めていって、その上で資格取得を目指していければいいですね。

トライ&エラーを繰り返せ。20代のうちの失敗は、失敗じゃない

―そもそもどうしてそこまで強く弁護士になりたいという気持ちをお持ちなのでしょうか

弁護士になることに関しては、前職の先輩にずっと相談をしており、先輩からは「決めたら、やりきれ」といったアドバイスをもらっていました。

私はサッカーをやってきましたが、同年代でプロとして活躍する人がいる中で、途中で挫折してしまった自分に悔しさがあり、今度は決めたことをやり切ろうと、モチベーションを維持しています。

また、法律というのは社会のルールです。そのルールを知らないことで損したくないという気持ちも、弁護士を目指すにあたっては原動力になっていると思います。

―そこまで強い気持ちを持ち続けている毎原さんが大事にしている考え方はどういったものなのでしょうか

深く考えるよりも、とにかく動くタイプの人間であることは先ほどもお伝えしましたが、その分、やはり失敗することが多いのも事実です。ですが、失敗をしたときにこそ、自分のことを真剣に考えられるのではないかと思っています。

そして、トライ&エラーを繰り返して失敗が許容されるのも20代です。20代の内の失敗で失うものは何もないと思います。むしろ、動けないことに後悔をしてしまうのではないでしょうか。

―トライ&エラーを繰り返すということですが、毎原さんは今のお仕事でどんな挑戦をしてみたいと思っていますか

色々な製品が生まれる中で、より多くの企業・消費者に「Makuake」を使ってもらうために役立っていきたいと思っています。そのために今はがむしゃらに仕事をしていますが、もっと効率化できる部分はまだまだたくさんあります。

審査・法務担当としては、サポーター目線で捉える仕事に偏りがちですが、一つひとつをより実行者目線でも捉えられるようになり、自身の業務を含め会社全体を俯瞰して、どうしたらサービスが良くなるのかを考えていきたいですね。

―最後にこの記事を読む同じ20代の読者に対してメッセージをお願いします

何よりも大事なことは一歩踏み出してみるということ。とりあえずやってみる。完璧である必要は全くありません。動き出してみて失敗をしたとしても、それはきっと、あなたが思うほど大したことではないですし、意外と何とかなるものです。

全ての判断には行動が伴うものです。行動なくして何かを成し得ることもできないのではないでしょうか。
株式会社マクアケ
2013年5月1日設立。「生まれるべきものが生まれ 広がるべきものが広がり 残るべきものが残る世界の実現」をビジョンに掲げ、世の中にない新しいものや体験の応援購入ができる「Makuake」を運営。また、研究開発技術を生かした製品プロデュース支援事業なども展開し、まだ日の当たらない素晴らしいアイデアや技術や能力を発掘。従来にはなかった新しいビジネスとして各方面から注目を集めている。
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この記事を書いた人

20代の働き方研究所 研究員 Y.S.

1991年12月生まれ。
新卒で大手新聞社に入社。記者として取材・記事の執筆を経験後、Webサービスを手掛ける企業に転職。約20名のメンバーのマネジメントの傍ら、Webサイトの開発・サイトの集客プロモーション・取材やライティングを幅広く担当。20代の働き方研究所では、企業へのインタビュー取材・取材記事執筆を担っている。
#カスタマーサクセス #コンテンツディレクション #イベントプロモーション #仕事終わりの晩酌が日課

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