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2022.01.12INTERVIEW

一人ひとりを尊重し、組織と共に個が成長するソニー。「私らしく働く」を実現し、第一線で活躍する社員に迫る

20代の働き方研究所 研究員 Y.S.
ソニーグループ株式会社 採用部 吉沢 友美(よしざわ ともみ) 様 (写真左)

ソニー株式会社 ホームエンターテインメント&サウンドプロダクツ事業本部 HES ソフトウェアセンター TVソフトウェア技術部門 2部 System設計課   日永 早弥(ひなが さや) 様 (写真右)

異なる個性を持つ一人ひとりの社員を尊重し、その活躍を後押しする制度や機会を多数用意するソニーグループ。会社の掲げるPurpose(存在意義)を中心として、個と会社が相互に成長することを目指し、「Sonyʼs People Philosophy - Special You, Diverse Sony」を定義する同社の最前線で活躍するお二人の社員にお話を伺いました。女性として様々なライフイベントを経験し、常に挑戦し続けるお二人が持つ考え方とは。また、そうした社員の活躍を後押しし、「私らしく働く」を実現するソニーグループという会社とは。これまで歩まれてきたキャリアと共に、働く上での姿勢やお考えについて伺いました。

 


一人ひとりのアイディアを尊重し、とにかく人が魅力的なソニー

―まずはお二人がソニーグループに入社された理由について伺います。日永さんは新卒でご入社されたそうですが、どのような視点で企業選びをされていたのでしょうか

(日永)実際に企業に足を運び、その会社で働くイメージを持つことができるかどうかを大事にして、企業選びをしました。

実は就職活動を始めた当初はメーカー志望ではなく、当時から学生人気の高かったシステムインテグレータや、コンサルティングファームといった業種を志望していました。

そこで、実際の職場や仕事を体感したいと考え、3~4カ月かけて複数のインターンシップに参加したのですが、徐々に自分のやりたいことと違うのではないかと思い始めました。その時に改めて「自分のやりたいこと」について考え直し、高専生時代からずっと続けてきた「ものづくりをしたい」という思いに気づき、志望業界をメーカーに決めました。

―数多くのメーカーがある中で、ソニーグループと出会ったきっかけや、入社の決め手になったのは何だったのでしょうか

(日永)自分が使っていた音楽プレーヤーも、テレビも、パソコンも全部ソニー製で、そこからソニーを就職先の一つとして考えるようになりました。また、当時、ソニーから「Rolly(ローリー)」という音楽に合わせて光って動くという面白い音楽プレーヤーが発売されていたんですね。そのRollyについて調べてみると、それが技術者のアイディアから商品化されたことを知り、企画や開発といった職種に関係なく自由に意見を出し合え、尊重される社風に惹かれました。

また、OG訪問で目にした先輩が楽しそうに働く姿や、面接で自分を飾らず自然体で受け答えができたことで、自分もここで働いてみたいと思えたことが決め手でした。

―そんな日永さんの入社当時の目標や実現したいことは何だったのでしょうか

(日永)ウォークマンⓇやFeliCaのような人の生活を変える商品を作り出したいと思っていましたが、それはどちらかというと憧れで、目標やビジョンというほど明確なものではなかったですね。入社当時は自分が会社でどのような役割を担っていきたいのかといった具体的な考えはなかったように思います。

―吉沢さんは中途でソニーグループに入社されています。これまでのご経歴についてお聞かせください

(吉沢)新卒で入社した会社は証券会社で、証券営業からキャリアが始まりました。その後、人材紹介会社でのコンサルタント経験を経てソニーに人事として入社・・・と、これだけ聞くと少々異例な経歴かもしれませんが、実は意図してこのような経歴を歩んできました。

遡ること学生時代なのですが、1年半程フランスに留学していて、ここでの経験が大きな転機になったように思います。留学先では学生寮に入っていたのですが、ある時、アフリカ各国の文科省の方々と交流する機会があったんですよね。そこで何気なく「日本に対して期待をしていることは何ですか?」と聞いたことがあったのですが、その場にいた全員が「技術」と答えたんです。

これから更に発展を遂げようとしているアフリカ各国にとっては技術が最も期待されていることなのだとリアルな声を聞くことができ印象的でした。衣食住などの生活をより豊かなものとし、子どもたちの未来をもっと明るいものにしていく上で日本の技術が貢献できるのだと知ったことに加え、元々『人の為になれること、役に立てること』にやりがいや喜びを感じる性分の私にとって「日本の技術で、世界の人々の生活をより豊かにすること」に寄与できる場で働きたいと考えるようになりました。

そこで、商社やインフラ系の重工業系企業を中心に見ていたのですが、企業や業界研究を深めていく中で、日本の技術をさらに発展させる為に投融資の形で支える金融業に関心を持つようになり、証券会社に入社するに至りました。

この新卒で入社した証券会社は、社員教育や能力開発といった人材開発に重きを置いている会社で、社会人経験を重ねる中で組織や事業を支え、動かすのは「人材」であると実感しました。そうして、人に関わる業務に興味を持ち、「人事」の仕事に挑戦してみたいと思うようになりました。

奇しくも、この時に結婚・妊娠・出産が重なり、育休中に自分自身と向き合う時間ができました。そこで、当時の会社では人事に挑戦が困難な環境だったものの、将来自分が歩みたい方向は固まっていたので「思い切って転職しよう!自分でキャリアをつくればいい」と決意し、育休復帰から7ヵ月後に人材サービス会社のエージェントという次のキャリアを選択しました。

人材紹介サービスは求職者の転職と、企業の中途採用の両面を支援していますよね。そこで、私は企業の人事担当になるための一つのステップとして、採用に関するノウハウを積もうと思ったのです。

元々技術に関心があったこともあり、自動車業界・機電系メーカー群の企業を担当しました。そして、様々な企業様を担当する中でソニーグループの担当を2年ほど務めました。担当をするうちにソニーのものづくりに対する想い、会社の雰囲気、人や制度など…いろいろな魅力を感じて、すっかりファンになっていました。ただ純粋に「こんな人たちと一緒に働きたい」と思いましたし、人事として支えていきたいと思いました。これがきっかけとなり、今年ソニーに入社しました。

紆余曲折ありましたが、巡り巡って学生時代に抱いた「日本の技術で世界の人々の生活を豊かにする」ことに貢献できる会社で働くことを叶えられた今、とてもやりがいを感じますし、幸せだなと思います。
 
 
―学生時代に感じた自分のやりたいことに向かってキャリアを築かれていますが、これは偶然のことだったのでしょうか

(吉沢)働く人に魅力を感じ、ファンとなってソニーに入社をしたことはご縁ですが、計画的にキャリアを形成していきました。社会人経験を重ねる中で、未知の世界や新しい価値観に触れ、色々な選択肢が見えてきて心惑わされることもありましたが、最終的には自分がやりたいこと、やりがいを感じること、そして実現したい目標を主軸に考え、選択をしてきましたね。
 


若手でも、信頼して仕事を託す。だから、経験を積んで成長できる


―ここからはご入社されてから現在に至るまでのキャリアについて伺います。まずは日永さんからお話いただけますか

(日永)入社してから今まで一貫してソフトウェア開発に携わっています。入社して3年間は、カメラ製品のアプリケーション開発を担当していたのですが、仕事をしていく中で「どうしてカメラが動くのか」、「どうやって製造されているのか」といったことに興味を持つようになりました。そこで、自分で希望して、OSやハードウェア制御、製造などを担当する部署に異動しました。異動後、2年程度開発担当を経験したあと、5年目でチームのリーダーを任されました。若手社員であっても、難しい役割に挑戦する機会をもらえて嬉しく思ったことを覚えています。

その後、上司からの薦めで、次世代カメラシステム立ち上げのソフトウェアリーダーを担当することになりました。これが私のキャリアの大きな転換点となりました。システムの立ち上げに参加すること自体が初めての経験でしたし、自部署のみならず、社外や社内の関係部署との調整も必要な仕事です。正直、当時は途中で辞めてしまいたいと思うほど大変な業務でしたが、色々な人のサポートで、何とかやり切らせてもらえたことで、大きな達成感を得ることができました。

そして産休・育休を経て、再度カメラシステムの立ち上げを担当した後、昨年FA(フリーエージェント)制度を活用してテレビのソフトウェア開発部門に異動しました。異動後は、次世代のテレビのプラットフォームをつくる仕事に携わっています。商品や立場はさまざまですが、学生時代からの「ものづくりをしたい」という思いをずっと実現することができています。

―一連のキャリアを通じて、どのような力や考え方が身に着いたと思いますか

(日永)私の場合、次世代カメラシステムの立ち上げという当時の自分にとってはハードルの高い仕事を成し遂げることで仕事の進め方や働き方を学び、後々に繋がる大きな自信とすることができたように感じています。

この経験のおかげで、出産や育児休暇からの復帰や、テレビ部門へ異動などの新しいチャレンジの際にも「何とかなるはず!」と思えるようになりました(笑)。

―FA制度を利用されて異動されたとのことですが、なぜ制度を利用して新しい分野に挑戦しようと考えたのでしょうか

(日永)FA権を行使した当初は強く異動したいという気持ちはありませんでした。私のカメラ部門でのキャリアに、他部署が興味を持ってくれるのか、市場価値を知りたいという思いで利用しました。

その結果、ありがたいことに6つの部署から声をかけていただき全ての部署と面談をしました。その中で、異動後すぐにテレビの次世代システムの立ち上げでソフトウェアのリーダーをしてほしいというオファーをもらい、次のチャレンジとしてとても興味を持ちました。

子どもがいるため、働く時間に制約があることは伝えていたのですが、成果を出してくれれば働き方は問わないと言っていただき、それならばチャレンジしようと飛び込むことにしました。
 
―吉沢さんはどのようなお仕事を担当されているのでしょうか

(吉沢)採用に関わる幅広い業務を担っているのですが、一言で表すと『新しい採用手法の確立』に向けた企画・運営実務ですね。弊社は4月1日よりグループの体制が変わり、グループ横断でオープンシナジーの強化を図りながら、ソニーグループとしての採用力強化にも取り組んでいます。例えば、ソニーが抱えている採用課題としてIT/SWエンジニア採用の強化や女性採用強化とあるのですが、ソニーの今までの採用活動を振り返り、見直したり、新しい取り組みに挑戦してみたり…採用活動を提案し、開発しているような立場にあると思います。

具体的な例を挙げますと、ソフトウェアエンジニアのニーズが高く、積極的に採用をしたいけれど、まだまだ『ソニー=ハードウェアの会社』と世間一般には認知されていることが障壁となっています。そこで、もっと多くの方にソニーの事業の今を知っていただき、関心をもっていただき、ご応募いただくためにどうしたらいいのか?様々な新しい仕掛けづくりを、ソニーグループ全体の視点で考えています。

―前職やこれまでの経験が生かせる場面がたくさんありそうですね

 
(吉沢)そうですね。エージェントとして様々な企業様の採用支援をした経験から、転職市場の中でのソニーグループの立ち位置や、求職者の方がソニーに対してどのようなイメージを持っているか…など、『ソニーの外の世界』の情報が参考になると思います。そして、ソニーの中に入ることで、外から見えていた物事の詳細や背景を知ることが出来ました。ソニーの外と内、双方の視点を持っていることは、ソニーの採用活動をよりよくしていくために取り組むべき課題や新たな策を考える際に生かせていると思います。

一方で、企業の人事担当者としての採用業務は初めてのことなので一つ一つの業務を通して人事業を学んでいます。

―入社されてから担当する業務や働き方などへのギャップはなかったのでしょうか
(吉沢)ギャップはあまりなかったですね。エージェントでの採用支援業務は、担当する企業を理解し、その企業を自分の言葉で求職者に語れるようにならなければなりません。いわば「ソニーの採用活動における代理人」の立場で採用支援をしていましたので、入社前からある程度、イメージを持つことができていました。
 
一方、新しい発見はありましたね。採用部のメンバーに業務に関するヒアリングをした際、「ソニーの働き方はKnow Howではなく、Know Whoだと思う」ということ聞いたのですが、日々業務する中で「たしかに」と、実感する場面が多いです。人を主軸にした文化が本当に根付いているんだと知り、印象的でしたし、新しい発見でもありました。
 
 


創業時から続く多様性を尊重する精神。個も、会社も相互成長し続ける組織


―お二人とも、出産・育児というライフイベントを経験されていますが、それによってキャリア形成に対しての考え方などについて変化はありましたか

(日永)業務時間に制約ができるため、より時間を大切にしようと考えるようにはなりましたが、それ以外に大きな変化はありません。商品を出すために自分がやりたいこと、できることに全力で取り組みたいという気持ちが常に一番にあって、子どもがいるから業務を抑制する、できることを諦めるということはしないです。もちろん、こういう働き方が出来るのはチームメンバーや家族の支えがあってのことですので、日々感謝しています。

ソニーグループには男性・女性、父親・母親に関係なく、そのように活躍している方がたくさんいます。

(吉沢)私は子どもを産んで、人生の大仕事を成し遂げた感覚があって、何だか無敵になったような気がしたんですよね(笑)。そこから何にでもチャレンジできるという前向きな考えを持てるようになったと思います。これはちょっと特殊な感覚かもしれませんが…。

また、子どもを育てるという経験から責任感も強くなっていったように思います。子どもを育てるために「しっかり稼がないと」という思いもありますが、それ以上に「父親も母親もやりたいことを思いっきりやっている姿を子どもに見せたい」という思いが湧いてきたんですよね。自分の人生でやりたいと思ったことはできる限り我慢したくないと思ったんです。

それは子どもの存在を無視して我が道を行くということではなく、やりたいことに挑戦し続ける自分の姿を子どもに見せることで、子どもにも自ら壁をつくらず、やりたいことを見つけて、思いっきり挑戦してほしいと考えています。

新卒で入社した証券会社から、人事をやりたいという気持ちで転職に踏み切ることができたのも、まさに出産・育児を経て、このような考えを持つようになったからだと思います。

―個々人を尊重し、一人ひとりの挑戦を後押しする制度や文化を持つソニーグループですが、そうした組織が形成される背景には何があるのでしょうか

(吉沢)人の多様性を尊重する姿勢は創業時から継承されています。創業者の一人である井深 大の「人材石垣論」にあるように、会社や組織にとって人材は「石垣」です。お城の石垣が様々な形の石を組み合わせて強固になっているように、多様な人材や色々な個性を持つ人々がいるから会社や組織は強くなっていくのだという考えが根付いています。

そして、ソニーでは実際に社員全員が共有するSonyʼs Purpose(存在意義)はありながらも、そのPurposeを達成・実現するために進む道筋や考え方は決して画一的なものではなく多様です。

例えば、コロナ禍で働き方に制約がありながらも、多様な考えを持つ人が多くいる組織だからこそ、この状況をチャンスに捉え、ビジネスを展開していくことが出来ました。こうした一人ひとりの人材が活躍しているからこそ、過去最高益を更新することができたのだと思います。

※2021年4-9月(連結、IFRS)の売上高は4兆6,262億800万円で、中間決算で過去最高だった2018年同期間を約5000億円上回り、3期ぶりに過去最高を更新。営業利益は前年同期から615億7,800万円増え、2期連続の最高益を達成。

会社としてのあるべき姿や信念を変えることなく、個性豊かな社員が成長し、能力を発揮して挑戦を後押しできる機会や環境を用意することで、個人も会社も相互に成長できると考えるソニーグループでは、人材理念として「Sonyʼs People Philosophy - Special You, Diverse Sony」を定義しました。

“Special You”とは社員一人ひとりが特別な「個」であり、常に「主役はあなた」であるということです。自らの意志で、独自のキャリアを築き、自由闊達な未来を切り開く自立した個を指しています。“Diverse Sony”とは、その自立した多様な個を受け入れ新たな価値が生まれる場がソニーであり、ソニーの中でお互いに刺激し合い成長が連鎖していくことを会社として支えていこうという考えを表しているものです。

実際にソニーで働いていると、一人ひとりの社員の個性が際立っていると感じる瞬間が多々あります。これらの企業理念がまさにソニーのベースとなっていて、理念を掲げて終わりではないところが大きな組織でありながら結束力のあるソニーグループの特徴であると思います。

―個性を尊重し、挑戦を後押しする制度の一つに日永さんが利用された「FA制度」がありますが、実際に利用されてみての感想はいかがでしたか

(日永)社内募集制度の場合には、自ら手を挙げて、行きたい部署に行くというものですが、FA制度は自分の力を認めてもらい、声をかけてもらう制度です。ですので、自分が思いもよらない部署からお声がけいただき、自分の可能性を広げることができるのが魅力だと思いました。

実は私もエンジニア職だけではなく、ある事業部の業務改善を担う部署からお声がけいただきました。業務内容にとても興味がありましたし、面談もとても盛り上がり、今回は異動には至らなかったものの、今後挑戦してみたい仕事を見つけることができました。

(吉沢)日永さんも仰っていた個人の意志で希望する部署やポストに移動できる「社内募集制度」は50年以上前に生まれています。当時からするとかなり画期的な制度だったと思いますし、今でもソニーらしさを感じる制度の一つだと思います。

また、社内募集制度や、日永さんが活用されたFA制度が機能する背景には、事業部ごとにそれぞれのカラーが全く異なっていて、製品はもちろん文化も違い、さながら別の会社と感じる程の多様性が存在しています。

だから、新しい部署に異動することで学びを得て、更に成長とすることができますし、受け入れる部署も別の部署でキャリアを積んだ人を受け入れることで互いに刺激を与えあう機会となっています。
 
 
―そうした個人を尊重し、挑戦を後押しするソニーグループで働く上で好きな点はどのようなところにあるのでしょうか

(日永)自分の意志を尊重してくれた上で、常にチャレンジをさせてくれるところです。3年目で異動を希望したときにもすぐに異動をすることができましたし、FA制度を利用した時にも、引き留めるのではなくむしろ今後のキャリアを応援してもらいました。やりたいことを発信すれば、それをバックアップしてくれる文化があると思います。

また、自分自身で進む道を選択できるだけではなく、今までやったことのない仕事を積極的に任せてもらえることも好きな点です。当然、苦労はするのですが、入社してからずっと成長していると感じることができるのはこの風土のおかげだと思います。

(吉沢)ソニーで働く上で好きな点は色々ありますが、主に3つあります。

1つ目は、日永さんと同じように個人の意志を尊重し、寄り添う文化があるところです。ファウンダーの一人である盛田 昭夫が入社式で語った「ソニーに入ったことをもし後悔することがあったら、すぐに辞めなさい。人生は一度しかありません。そしてソニーで働くと決めた以上は、お互いに責任があります。あなたが、いつか人生の終わりを迎えるときに、ソニーで過ごして悔いはなかった、と思ってもらうことを心から願っています」という言葉が印象的であり、ソニーらしさを表していると思っています。

この言葉には社員一人ひとりが自分の人生を大切にすることと、自分が選択した挑戦に責任を持つことが込められています。そして、これらは日々の業務や上司との1on1等の場において、各々の意志を大事にしたコミュニケーションがとられていて、同時に請け負った責任を全うするために惜し気なく手を差し伸べてくれるなど、個人に寄り添った文化が根付いています。私も実際に、上司や同僚の皆さんに助けてもらっています。

2つ目には、様々な立場の人を理解し受け入れ、皆が公平に働ける環境があることです。ソニーでは社員が平等に『シンフォニープラン』という両立支援制度や各種福利厚生制度にアクセスできるようになっています。それは評価制度においても同様に公平です。ただし、一辺倒に公平性を押し付けるのではなく、各々の状況に配慮してくれる優しさもあります。

※国内ソニーグループ株式会社を含む一部の会社の例です。国や地域などによって制度内容に違いがあります。

例えば、私は一児の母ですが、働き方に関してはお母さんであるという事情を配慮してもらい柔軟に、業務や評価に関しては社員として公平に対応してもらえることが私としてはありがたいです。

また、ミーティングの設定のために色々な方のスケジュールを見る機会がありますが、男性社員(お父さん方)で「子どものお迎え」と書いてある方が多く、親として当たり前に子育てに参画できる環境なので私も安心して『お迎え』とか『母親集会』といったスケジュールを組めます。精神的な負担を感じることなく、自由に働くことが出来ています。

3つ目は人です。ソニーの人に魅力を感じて転職をしたとお伝えしましたが、入社してから一層、その魅力を感じています。採用業務に携わる私はキャリアイベントなどを企画することがあり、例えば各種事業のエンジニアの方に登壇いただくことが多々あるのですが、そうしたイベントに登壇してお話しされる社員の皆さんがワクワクしながら自分たちが携わる技術や技術の未来などを話してださるんですよね。他にもちょっとした雑談の中で、「この技術って面白いよね」「ソニーだったらこんな風にできるかな」と他愛のないところからもインスピレーションを得て話が弾んでいくんです。こうしたワクワクや楽しさを日々の業務の中に見出して技術や事業に還元している様子を感じられて、私も良い刺激を受けています。

―そんなお二人が今後、ソニーで実現したいと考えるキャリアや、目標について教えてください

(日永)カメラ部門にいたときから開発・製造の効率化について考えていましたが、そこからテレビ部門に異動して、部署を跨いでもっと業務改善できることがあるのではないかと考えるようになりました。今はテレビ開発を勉強している段階ですが、最終的には、複数部門での開発経験を活かして、全社的に開発・製造の効率化を実現できるようなエンジニアになりたいと考えています。

(吉沢)これから挑戦してみたいことは色々ありますが、まずは業務を通じて様々な職種やビジネスについて理解を深め、よりエンジニアに近い立場で皆さんを支えられる立場になりたいと思っています。また、人事業務は幅がとても広いので採用以外の業務経験も培いたいです。そして、もしチャンスがあれば海外駐在にも挑戦し、海外で活躍するソニーの技術者を人事の立場で支えることができたらいいですね。

―ここまでお二人に様々なお話を伺ってきましたが、20代の読者に向けてキャリアを主体的に築いていくために、どんな姿勢や考え方、経験が大事になるのかメッセージをお願いします

(日永)やりたいことが決まっていれば、それに向かって突き進んでいってほしいと思います。もし、やりたいことが明確でなければ、まずは目の前のことに取り組んでみて、自分に合うかどうかを試してみてください。合わないとわかることも重要な学びだと思います。またその中で自分ができるかどうかわからないことでも臆せずにチャレンジしてやり遂げる経験を得てほしいです。そうすることで、本当にやりたいことが見つかった時に迷うことなく挑戦する自信が持てると思います。


(吉沢)自分の人生なので、わがままになっていい。【自分の人生=自己表現】なんだということです。自分のことを一番体現できる場面や方法は人それぞれで、キャリアに主軸を置かれる人であればキャリアで自己表現したり、家族に主軸を置く方であれば家族とのかかわりの中で自己表現することもできると思います。

でも、まず自分は何をしたいのか?何者なのか?自分自身に対する理解を深めることが大事です。そうすることで、人生において表現したいこと、自分の軸が見えてくると思います。

人生経験の中で色んな人と知り合い、価値観も変わったり、新しい発見もあると思うので、その中で目指すゴールが変わるかもしれません。それも良いと思います。柔軟性は大事です。でも、自分の軸だけは見失わないで欲しいです。そして思いっきり自分の人生を謳歌していただきたいです。
 
 


 

ソニーグループ株式会社

「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」をPurpose(存在意義)に掲げ、ゲーム&ネットワークサービス、音楽、映画、エレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション、イメージング&センシング・ソリューション、金融といった事業を展開。その他、次世代の移動のカタチを追求するモビリティへの取り組み「VISION-S」、人工衛星を東京大学・JAXAとの3者で開発し宇宙空間の映像を人々に届ける「宇宙感動体験事業」、人類の想像力とクリエイティビティを解き放つことをミッションとしたAIの研究開発組織「Sony AI」など、時代を見据えた、新たな事業や構想にも多数着手している。
 

この記事を書いた人

20代の働き方研究所 研究員 Y.S.

1991年12月生まれ。
新卒で大手新聞社に入社。記者として取材・記事の執筆を経験後、Webサービスを手掛ける企業に転職。約20名のメンバーのマネジメントの傍ら、Webサイトの開発・サイトの集客プロモーション・取材やライティングを幅広く担当。20代の働き方研究所では、企業へのインタビュー取材・取材記事執筆を担っている。
#カスタマーサクセス #コンテンツディレクション #イベントプロモーション #仕事終わりの晩酌が日課

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