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2022.07.22INTERVIEW

「きっかけ」を与えられる側から与える側に【後編】~事業を通して考える、これからの20代に必要なこと~

20代の働き方研究所 研究員 H.O.
株式会社Doorkel
代表取締役 鈴木 陽平(すずき ようへい)様


教育機関の学生募集に特化したマーケティング・広報支援システム「SchooLynk Contact」。
2020年4月のリリースから僅か3ヵ月で200校以上の大学・専門学校に導入されるなど、コロナ禍で生まれたニーズにいち早く対応し、急成長を遂げている教育業界のバーティカルSaaSサービスです。
今回は「SchooLynk Contact」の運営会社である株式会社Doorkelの創業者であり、代表取締役の鈴木陽平さんにお話を伺いました。前編では高校から海外で過ごしてきたご経歴、日本に戻って就職・起業をした背景、そして後編では仕事をする上で大切にしていることや、Doorkelを通して目指していきたい社会についてお話しいただきました。

ミッションに向き合う起業家としての目線

―ここからは起業家としての鈴木さんについてお話を伺いたいと思います。まずは、鈴木さんご自身が仕事をする上で大切にしていることを教えてください

「留学」や「進学」といったことだけではなく、もっと広い意味での「きっかけをつくる」というミッションを大切にしています。Doorkelのコーポレートメッセージに「自分の価値と可能性を信じる人々で世界を満たす」を掲げており、教育の分野に留まらず、様々な選択肢の中から物事を考えるようにしています。この目線や考えは、創業当時から変わっていません。

―なるほど。最初のプロダクト「SchooLynk SNS」と「SchooLynk Contact」は性質が大きく異なっている印象だったのですが、鈴木さんの中では変わらないミッションに対するアプローチの違いだったのですね

その通りです。「Doorkelは教育の会社だよね」と言われることがよくあります。確かに、現在は教育業界のバーティカルSaaSサービスを提供しているため、多くのお客様は大学・専門学校といった教育機関です。しかし、あくまでDoorkelが見ているのはその先にいる「学生」という、これからの選択肢を探している方であって、その方々に「きっかけを与えたい」という気持ちがあるから事業を行っているんです。

そういったミッションのために事業を行っているというのは、社員はもちろん、お客様にも常に伝えています。

留学・起業を経た鈴木さんが感じる、これからの社会に必要なこと

―更に経営者としてのご意見を伺いたいのですが、これからDoorkelを通して「目指していきたいビジョン」はどのようなものでしょうか

現在は主に高校からの進学タイミングで、18歳以上の方への「きっかけづくり」に留まっていますが、今後はかつての私のような中高生や、就職した後のタイミングなど15~25歳くらいまでに影響範囲を広げていきたいと考えています。

例えばですが、小学校の卒業アルバムに将来の夢として、宇宙飛行士とかサッカー選手と書くことがあるじゃないですか。でも、宇宙飛行士になるための手段まで考えることはあまり無いし、選択肢として可能なのかどうかもわかっていないと思うんです。

そんな時に「どうやったら宇宙飛行士になれるんだろう?」と考えるきっかけを与えることで、将来の夢に対して「留学したい!」「○○が学べる学校を目指そう!」と思ってもらえるような社会にしていきたいと考えています。

Doorkelとしては、お取引いただいている学校と連携して、現在社会で活躍している卒業生が、在学中にこの講義を履修していたとか、このサークルに入っていたとかの情報を提供するプラットフォームなどを作って、将来の夢を叶えるために役立てることができるようなサービス展開を行っていきたいと思っています。

これからのキャリアビジョンを考える20代に伝えたいこと

―鈴木さんから、読者の方々にも「きっかけ」を与えていただきたいと思うのですが、20代がこれからのキャリアビジョンを模索するために、重要だと感じていることはありますか

自分に「可能性がありそう」というものをどんどん探していって欲しいと思います。最近はスピーディーに技術の進展が起き、“スキルの賞味期限”が短くなっているので、学び続けることが重要な時代です。自分が継続的にワクワクできて、キャリアを積み上げていく土台となるものを探していって欲しいですね。

―インターネットには情報があふれているからこそ、興味のあるものを見つけたり、選んでいくのも難しい時代だと感じています。何か鈴木さんなりのオススメな見つけ方などはありますか

ワクワクできることでも、再現性が無いとなかなか難しいところもあると思うので、身近なところでロールモデルを探すことがオススメです。これなら、興味のあるものを見つけることもそうですが、キャリアステップも現実的に考えることができます。

例えばですが、イチロー選手にあこがれて練習方法をマネしているだけでは、プロ野球選手になることは難しいと思います。ただ、同じポジションの先輩がやっている練習方法や投げ方、走り方を近くで見て、マネしていけば、少しずつ先輩に近づいていけるはずです。割とすぐに成長の実感も得られますし、すぐにその人に相談できるので、情報に左右されずに学んでいくことが出来るのもオススメなポイントです。

ロールモデルとする方は、できるだけ3~5歳年上の方にすると良いと思います。身近な人生の先輩は、スキル面だけではなくて、自分が今感じている「伸び悩み」とか「迷い」を経験してきているので、的確なアドバイスがもらいやすいですよ。

―私自身にも大変参考になりました。最後に読者の方々にメッセージをお願いします

今はとても大変なご時世ですが、やりたいという想いや、ワクワクする気持ちを大切にしていただきたいと思います。私も、留学や起業の決断をする時、不安がゼロだった訳ではありません。不安をゼロにするより、不安を上回るワクワクが感じられたら、是非挑戦していっていただきたいですね。
株式会社Doorkel
2017年8月設立。留学における情報提供サービス「SchooLynk SNS」を2018年にリリース後、様々なプロダクトへのピボットを経て、2019年より始まった新型コロナウイルスの流行による顧客(大学・専門学校)のニーズにいち早く対応した学生募集支援サービス「SchooLynk Contact」を2020年にリリース。リリース後わずか3ヵ月で200校以上もの教育機関に導入され、以降も拡大を続けている。

この記事を書いた人

20代の働き方研究所 研究員 H.O.

1994年8月生まれ。
新卒で老舗写真プロラボに入社。フィルムから写真のプリント行うニッチな仕事を経験後、自身の転職活動を通して気づいた想いを仕事にしたいと思い、人材サービス業へ転職。
20代の働き方研究所では、一人で取材も撮影も行うライターとして記事執筆を行っている。
#HR Tech #ジム通い(3ヵ月目) #メタバース

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