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2022.12.21INTERVIEW

自身のミッションを果たし、地球規模の課題解決に貢献。ユニコーン企業として注目を集めるTBMで働く20代社員の挑戦に迫る

20代の働き方研究所 研究員 Y.S.
株式会社TBM
新規事業部 マネジャー EC事業責任者 恩地 祥博(おんち よしひろ)様(写真右)

ピープル&カルチャー本部 村上 悠紀子(むらかみ ゆきこ)様(写真中央)

LIMEX事業本部 増田 稜(ますだ りょう)様(写真左)


「進みたい未来へ、橋を架ける」をミッションに掲げ、石灰石を主原料とした紙・プラスチックの代替品となる新しい素材「LIMEX(ライメックス)」を筆頭に、再生材料を50%以上含む資源循環を促進する素材「CirculeX(サーキュレックス)」、従業員参加型のSDGsアクションを促進するオフィスの資源循環サービス「MaaR(マール)」、脱炭素経営を支えるGHG(Greenhouse Gas)削減プラットフォーム「ScopeX(スコープエックス)」、環境に配慮された製品を取り扱うオンラインセレクトショップ「ZAIMA(ザイマ)」と、素材開発から資源循環促進まで幅広く事業を手掛けています。ビジネスを通じて環境問題という地球規模の課題の解決に挑む同社は注目を集め、日本経済新聞社による「NEXTユニコーン調査」においても上位にランクイン。ビジネスと社会課題解決を両立するユニコーン企業で働く魅力ややりがいとは何か。今回は同社で活躍する20代の3人にお話を伺いました。

【プロフィール】
●恩地 祥博様
大学時代に休学をしてファッションeコマース企業で長期インターン、ニューヨークへ約1年間のファッション留学を経験。 大学4年時に会社経営を始め、ファッションブランド経営、広告制作の事業を行い、2020年に立ち上げた「gray」というD2Cアクセサリーブランドが急成長。最終的に事業譲渡を経験し、現職に至る。TBMではEC事業の事業責任者であり、最年少マネジャーでもある。
 
●増田 稜様
大学時代にインターネット回線の販売代理店に勤め、チームとして一次代理店中日本1位の契約数、個人として月間契約数1位を獲得。 休学後、サイバーエージェントへ長期インターンとして参画し、HR向け新規事業立上の企画責任者を経験。在学期間中の2017年10月、1人目の人事採用担当としてTBMへ入社。中途・新卒採用の基盤づくりまでを一貫して行う。4年目のタイミングで、LIMEX事業本部へ異動し、大手クライアント向け新規法人営業を中心に、新規用途の開発も担当。
 
●村上 悠紀子様
学生時代にはトビタテ奨学生としてカナダ、スウェーデン、イギリスへの海外留学を経験。
TBMのインターンを経て、2019年新卒として入社。採用チームを立ち上げ、現在は中途・新卒採用、採用広報、組織開発を主なミッションとし、組織のサステナビリティ「D&I」のプロジェクト、
オウンドメディア「Times Bridge Media」の立ち上げ・リードも担当。

地球規模の課題解決に挑戦することが魅力。TBMへの入社理由

―まずは皆様にこれまでのご経歴についてお伺いします。恩地さんはどのような経緯でTBMへ入社されたのでしょうか

(恩地)学生時代に起業し会社を経営していました。今年の1月に事業譲渡したのですが、それまで4年半ほど会社経営を経験し、今年10月に正式にTBMへ入社しました。経営していた会社はD2Cアクセサリーブランドを展開していましたが、ファッション業界は環境汚染要因の世界第2位の業界とも呼ばれており、次の仕事はサステナビリティに資する事業がしたいと考えるようになりました。

そうした仕事をする上で、すぐに起業をするのではなく、まずはどこかの組織に入り経験を積みたいと考えて色々と調べた中で出会ったのがTBMでした。目指している社会像や事業のインパクトの大きさ、ビジョンの壮大さにワクワクしたことが入社のきっかけです。

―サステナビリティに関心を持たれるようになったのはどんな背景があったのでしょう

(恩地)会社を経営していた際、広告制作の仕事にも取り組んでいました。その中でネスレさんのキットカットのプロジェクトが印象的で、包装袋をプラスチックから紙へ変更する際のデジタルコミュニケーションを設計するという内容でした。そこで初めてこうした企業の環境に配慮する取り組みについて知り、勉強していくにつれて環境問題へ危機感を覚えつつ、こうした取り組みを推進していかなければならないと感じたのです。

また、昨年子どもが生まれたことで子どもたちの未来により良い社会を残したいと考えるようになりました。気候変動問題をはじめ、環境問題が深刻化することで安全に暮らすことさえままならない状態となってしまうのは絶対に避けたい。そこから自分の時間やリソースを割いていきたいと考えるようになりました。

―環境問題の解決やサステナビリティをテーマに事業展開をする会社は他にもありますが、TBMへの入社の決め手は何だったのでしょうか

(恩地)登っている山が一番高いということと、世間では「TBM=LIMEX」という認識をもたれていると思いますが、実際にはそれだけではなく様々な取り組みを通じてサステナビリティ革命を起こしていく挑戦をしているということです。会社の目指す方向に対して色々なアプローチやチャレンジができる環境に魅力を感じていました。

―村上さんはどのような経緯で入社されたのでしょうか

(村上)インターンシップを経て新卒でTBMに入社しました。実は学生時代はサステナビリティに強い興味をもっていたわけではなかったのですが、留学などを通じて自分自身と向き合う中で、「自分がやりたいことを形にできる人になりたい」と考えるようになっていたとき、TBMに出会いました。

TBMを選んだ理由は大きく二つありました。一つはこの会社で働く人に魅力を感じたということです。出会った当時のTBMは本社人数が50人程度の規模で、社長を含む経営陣と非常に近い距離でインターンの業務を行っていたのですが、自分たちの理想を信じ、本気でビジョンを成し遂げようとしている姿勢を感じ、この人たちを信じて働きたいと心から感じました。

もう一つは「できる限り早く成長したい」と考えていたことです。30歳までにコトを成し遂げられるような人になりたいという思いがあったのですが、大企業で少しずつ成長するよりも、裁量を持たせてくれるスタートアップで早く成長したいと考えました。その際、小さなマーケットではなく、解決する課題が大きく、グローバルで挑戦できる会社が良いと感じていました。留学を通じてドメスティックな事業よりも、グローバルに展開できる事業の方が面白いと感じていたんです。

―増田さんはどのような経緯だったのでしょうか

(増田)2017年にTBMに新卒として入社しました。大学3年生の時に1年間休学して留学に行く予定だったので、費用を稼ぐために東京に来てサイバーエージェントでインターンをしていたのですが、その時に知り合いの紹介でTBMと出会いました。直感的にこの会社に入りたいと思って選考を受けたという経緯です。

これから社会に必ず求められる事業をしていて、グローバルに広がる可能性を感じました。また、グローバルに成長する企業の創成期を味わえるのではないかと思ったこと、そして「こんなビジネスパーソンになりたい」と思う上司に出会えたことも入社の決め手となりました。
 
 

入社してすぐに事業責任者やプロジェクトの立ち上げ人へ

―色々な背景があって入社されていますが、その後はどのようなキャリアを積まれてきたのでしょうか

(増田)最初の3年間は人事・採用担当として採用広報や選考を中心に担い、その後、LIMEX事業本部で営業をしています。当初は人事・採用の専任者が不在だったので、私が担当することとなりました。

はじめの約2年間は、現執行役員CMOの直下で、ワンオペで人事業務を担当していましたが、組織拡大に伴い人事のチームを立ち上げ、そこに村上さんも加わりました。

その後、2020年10月にLIMEX事業本部の営業に異動し、当初は名刺や冊子、クリアファイル等の用途として使用されるLIMEXシートの営業を担当しました。数十億円を投資して設立した自社工場で生まれたこの素材の拡販に関わり、現在はLIMEXや再生材を用いたパッケージ、袋資材など他にも幅広く商材を扱っています。

―村上さんはいかがでしょうか

(村上)入社してから一貫して人事やコーポレートブランディング、コミュニケーションに関連する仕事を担当してきました。最初は中途採用を担当し、その後、新卒採用に携わりました。徐々に組織が大きくなるに伴い、毎年の採用人数が前年の倍近くなるような中、採用体制の強化や人材育成に関連する制度の企画なども担当するようになりました。また、学生時代から興味を持っていたダイバーシティ分野については2018年から「D&I(Diversity&Inclusion)」のプロジェクトを立ち上げて担当している他、オウンドメディアである「Times Bridge Media」の記事更新などもしています。

―「D&I」のプロジェクトではどんな活動をされているのでしょうか

(村上)TBMが目指すビジョンの実現には、TBMで働く多様なメンバーが一人ひとりを理解し、尊重し合える組織づくりが必要です。そのために、スタートアップであるこのフェーズから取り組むことが非常に重要だと考え、D&Iに関連する様々なテーマでの情報発信や組織風土づくり、社内制度の見直しに取り組んでいます。採用・人材育成・組織開発などHRの仕事はいくつかの領域がありますが、「D&I」はそれらの領域に横串で働きかけ、「成功」と「幸せ」を両立できる組織を実現できるよう活動しています。

―恩地さんは中途入社ですが、入社時から今の仕事を担当されているのでしょうか

(恩地)はい。「ZAIMA」というTBMの中でも唯一のBtoC事業のマネジャーとして中途入社しました。EC事業は新規事業部の中に組み込まれており、ゼロから事業を立ち上げるようなもので、事業の方向性やどのように成長させていくのかということから立案し実行していきます。

そうした事業計画を練ることからチーム内の組織作りはもちろん、インスタグラムのコンテンツを考えたり投稿する写真を撮影したりもします。事業が成長するために出来ることは全部やっているというイメージを持っていただければ分かりやすいかなと思います。
 
 

20代で事業立ち上げや責任者を担当することの醍醐味

―皆さんは20代のうちに事業やプロジェクトの立ち上げをご経験されています。まずは学生時代に経営も経験された恩地さんに、起業や新規事業の立ち上げの際のやりがいや、面白さなどについてお伺いします

(恩地)とにかく失敗する時期を早められるというのが、学生時代の起業を含めて一番良かったことだと感じています。だって失敗せずに成功している人なんてこの世にいないですよね。そうであればその失敗は早く経験するに越したことはないと思っています。

僕の場合、結婚や子育てなどライフステージが変わっていく中で思った以上に制約が生まれてくることも経験しました。だからこそ自分が没頭できる、十分な時間を投資できるタイミングこそ大きな挑戦をすべきだと考えます。若いうちの方がたくさんのことに挑戦できると言いますが、本当にその通りだと思っています。歳も経験も重ねていくと責任ある役職に就いたり、給与が上がっていくように価値が高まっていきます。

そうすると何か新しい挑戦をしようとしても、無駄や失敗になるかもしれない、リターンが得られないかもしれないとリスクを常に考えてしまいがちになりますし、挑戦すること自体に合理性を追求してしまう。そうなると自分の選択肢はどんどん狭くなっていってしまいます。だからこそ自分の価値がまだ高過ぎない若い時に、思い切った挑戦をするべきだと思うのです。

―恩地さんが早いうちに失敗をたくさん経験しようと思われるようになったのはどんな背景があってのことでしょうか

(恩地)父方の家系が創業90年以上の食品会社で、小さな頃から家族が会社を営む姿を見て育ちました。そこから経営者に対しての憧れを持つようになり、経営というのは良い時もあれば悪い時もあるというのを祖父から教えてもらいました。そんな祖父が「苦労は買ってでもしろ」と言っていたのが印象的で、だから早いうちにたくさん経験して、失敗して、立派な大人になるんだと思ったんですかね(笑)。

―村上さんはどのようにお考えでしょうか

(村上)例えば「D&I」の領域であれば、「こうなればより良い状態だ」ということが社会一般に考えられているものもありますが、その状態に順序を踏まずに進むことが良い訳ではありません。現在の資金繰り、経営としての優先順位、組織コンディションなどの状況をしっかりと把握して進める必要があります。これが難しさややりがいですが、2018年からの取り組みの中で「ここまで会社が変わった」「今はこのフェーズだから次はこうしよう」ということを手触り感を持って推進できることの充実感も大きいです。

―実際にはどのような変化があったのでしょうか

(村上)プロジェクト発足当初はそこまでお金を使うことができなかったり、D&Iへの理解が深まっていなかった状況でした。単にお金を使えさえすれば良い訳ではありませんが、現在は多様性を尊重する組織を作るために、少しずつリソースを割いて仕組みを変えられるというフェーズに入ってきました。新しい制度の導入も検討しており、ここからまたTBMの組織においてポジティブな変化が生まれる予感がしています。

―そして増田さんは「一人目人事」として採用の基盤をつくるなど、入社早々に重要なプロジェクトに参加されていますね

(増田)恩地さんの話とも通ずるものがありますが、私も父や叔父、祖父も、今では母まで大なり小なり自身で事業をしているので、経営者が身近に多かったです。そのため、「ビジネスの世界で生きるならいずれ経営者になる」という感覚がありました。どの領域で挑戦するかを考えたとき、成長産業であり、若さが強みになる市場でないと勝てないと考え、学生時代にIT企業で働きました。

その時、新規事業を考えろと言われたことがあり、実質的に企画責任者として事業計画から立ち上げを経験させていただきました。ただ、苦労もやりがいも感じましたが、大義を見出せなかったんです。世の中にインパクトを与えたり、身近な人を喜ばせたり、意義を見出せないと楽しんで取り組むことができないことに気づきました。これがTBMへの入社理由にも繋がりました。

TBMに入社してみると、未経験×大学生×一人目人事って、冷静に考えるとよくわからないですね(笑)。直属上司は執行役員で主にマーケティング領域を専門としていたので、社外の人事に学ばせていただくことも多くありました。その分、私の判断を後押ししてくれる環境でもあったので、当事者として意思決定ができ、グローバルに課題を解決する会社を、組織の観点から大きくしていくという意義を見出し、面白さを感じることができましたね。

注目を集めるユニコーン企業ならではの面白さと社会的責任

―ユニコーン企業として注目を集めるTBMで活躍されていますが、ユニコーン企業ならではだと感じることはありますか

(村上)私や増田さんはまさに体感してきましたが、とにかく変化が激しい環境で働くことができていると感じています。もちろんスタートアップですから変化は当然のことではありますが、TBMのように会社の柱となるような事業が1年でかつ別領域で複数立ち上がるというのは珍しいことだと思います。IT関連のスタートアップの中には、核となる事業を中心に付随して小さな事業を立ち上げることはありますが、TBMの場合にはLIMEXという素材とは全く違う、再生材料を50%以上含むCirculeXという素材の事業が立ち上がった他、資源循環を促進させるリサイクルプラント※を造るプラント事業や、資源循環プラットフォーム事業、クラウド事業などさまざまなビジネスを展開しています。

ここまでスピード感を持って大きな取り組みができるのは、皆様からの期待を受けて資金調達ができ、先行投資を行える会社だからだと思います。もちろん、それに伴って組織の変化も激しいですが、この会社だからこその経験を積むことができていると実感しています。

※脱炭素社会、循環型社会に向けて「横須賀市ゼロカーボンシティ」を宣言した神奈川県横須賀市で、使用済みのLIMEXや廃プラスチックを回収、自動選別・再生する国内最大級のリサイクルプラントの建設プロジェクト。2022年11月に稼働開始。また、海外へのリサイクルプラントの展開も推進している。

(増田)「ものづくり×ユニコーン」というのがTBMならではだと思います。IT関連のユニコーン企業と比べるとサービスが広がるまでの時間軸は異なりますが、ベンチャー企業として製造業は少なく、ユニコーンとなると数えるほどです。創業後、約10年かけてここまで成長し、事業が多角化し、拡大していくという面白い瞬間に立ち会えていると感じますね。

(恩地)色々な視点はありますが、私は純粋に「注目を集めている」ということが大きな価値だと思っています。「未上場企業ながら企業価値が1000億円以上」とも言われていますが、それだけ多くの人が注目している中で成果を上げるということは、注目されていない状態に比べて社会に与えられるインパクトに雲泥の差があると思うんです。

仮にTBMが10億円の価値の企業なら、そもそもこうして取材の機会もなかったかもしれないわけで、社内のことも含めて関心を寄せていただいているからこそ、「成果を出してやろう」「インパクトを与えてやろう」という意識が芽生えてきます。それがユニコーン企業で働くことの面白さだと思います。

―社会から注目を集める中で多岐にわたる事業で成果を上げることは、面白さもありつつ責任も大きいものだと感じます

(恩地)その通りです。責任をもって自分の事業を成功させないといけないと思います。ただ、それは自分にとっては力になっているようにも感じています。0から1をつくるような起業や、少人数の会社を成長させることにはない面白さや責任がユニコーン企業にはあると思います。

(増田)責任の大きさという点では、個人投資家や事業会社からの出資に加え、経済産業省やNEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)から助成を受けて事業をしているため、国のお金を使っているという認識も必要です。今でも鮮明に覚えていますが、当社の常勤監査役から出張で新幹線のチケットをとる際に「金券ショップで安く買えないのか」と指摘があったこともありました。一例ですが、会社のお金を自分のお金と認識して仕事に取り組んできたことで今につながる成長ができているのだと思います。
 
 

壮大な事業を手掛けるTBMで活躍する3人が成果を上げるために意識すること

―ここまでお話いただきありがとうございます。最後に地球規模課題の解決に挑む会社で事業を成長させている皆さんが、日々、どのような意識で仕事に取り組まれているのか教えてください

(恩地)常に意識していることは「自分の役割とは何か」ということです。私の場合、自分の仕事がすごく好きで、働くことに対して嫌な気持ちは全くないし、好んで仕事のことを考えている時間が長いです。自分の家系に経営者がいることも相まって、自分には経済やビジネスを動かしていく責任があるとも考えるようになりました。

お金を生み出せる人は、お金を生み出す役割を果たし、アクティビストとして活動する人は環境活動を徹底的にやる方が良いと思います。それぞれ育ってきた環境や価値観は違う上、誰にも得意・不得意なことがあるものです。みんなが馴れ合って同じことをやっていては、社会は前進しないと思っています。

―自分の個性や得意なことが活かせる分野で自分なりの責任を果たしていくということですね

(恩地)はい。私はEC事業の責任者を担っていますが、そこで成果を上げることが自分の責任です。確かに、他に興味を持つこともありますが、いま自分が与えられた役割を意識し、その達成が会社への貢献となりますし、引いては社会への貢献にも繋がっていくと考えています。

学生時代から経営を経験したこともあって、一人ひとりが与えられた領域の中で最大限のパフォーマンスを発揮することがいかに重要かということについて、トップの立場で見ていたからこそ強く感じています。

―村上さんはどのような意識を持って働かれているのでしょうか

(村上)スタートアップ企業に新卒として入社した観点でお話すると、「鈍感と敏感のバランス」が大事だと思っています。スタートアップはまだ制度が整っていない部分や、ときに非効率的なこともありますが、そこに鈍感になれるかということが大切です。一つ一つに感情的になるのではなく、会社目線で何が今必要なのかを判断し、どうやったらその状況を変えられるか、とポジティブに捉え考える必要があります。一方で、活躍している人がどんなことを考えているのか、どんな情報をキャッチアップし、何を成し遂げようとしているのかといった世の中のトレンドに敏感になり、世の中のことを知る、自分の常識をアップデートしていくことは非常に大事だと思っています。

また、社会課題の解決に貢献したいという方もいらっしゃると思いますが、会社はビジネスによって経済を回す役割も担っています。私たちは「両立主義で行こう」というバリューの下、エコロジーとエコノミーの両立を目指している会社です。このように、社会性と経済性の両立を実現するという意識も重要なポイントかなと思います。世の中に良いことでも利益を生み出すことができなければ企業という観点では持続可能ではありません。

そして、これからの社会を創っていくという壮大な会社のビジョンへの共感だけでなく、個人としての野望を持つことも必要だと考えています。「ジェンダーの問題ってあと5年のうちに解決しないよね」「環境問題って生きているうちにどうにかなるものじゃない」など懸念を上げればキリがありませんが、「自分はこうしたい」という野望をもち続けるようにしています。このことも日頃から意識していることですね。

―増田さんは仕事をする上で大切にされているのはどんな姿勢や意識でしょうか

(増田)野心をもつことは私も同じように大切だと考えています。

ありがたいことに社外にも刺激を受ける友人や同期が多くいますが、最近すごいと感じたのは、Web3.0領域でビジネスを興し、既にユニコーン企業として上場しているStake Technologies(ステイクテクノロジーズ)の代表渡辺創太さんです。日本はWeb3.0の規制が強いため、シンガポールで創業し、これから日本のマーケットでも本格的にビジネスを展開していこうとしています。彼は、「日本人として、日本が負け続けるのはくやしい。失われた30年間を過ごした若者がこの国に希望がもてることをやっていきたい。Web3.0の領域を日本が主導し、ジャパンアズナンバー1を取り戻したい」ということでした。実際に、経済産業省やデジタル庁など行政に働きかけて規制の見直しにも取り組んでいます。まさに野心をもって活躍していますよね。

Web3.0や宇宙産業、サステナビリティ領域は間違いなくマーケットが爆発的に成長していきます。日本発のTBMがサステナビリティ領域のトッププレイヤーを目指し、日本を盛り上げていく、そんな野心をもつことがとても大切だと感じています。






株式会社TBM
2011年8月30日設立。2022年10月現在、企業価値1,336億円を誇る日本のユニコーン企業として注目を集める。世界的な気候変動や資源枯渇問題が深刻化する中、資源枯渇リスクの少ない石灰石を原料とした新素材「LIMEX(ライメックス)」はプラスチック・紙の代替として国内外で急成長。世界40ヵ国以上で特許を取得。令和4年度「知財功労賞」において「経済産業大臣表彰」を受賞。経済産業省スタートアップ支援プログラム「J-Startup」企業への選定などの他、「PRIDE指標」シルバー認定、「D&I Award」ベストワークプレイス認定など、革新的な技術によるビジネス展開の他、多様性を推進する組織づくりなどが高く評価されている。

この記事を書いた人

20代の働き方研究所 研究員 Y.S.

1991年12月生まれ。
新卒で大手新聞社に入社。記者として取材・記事の執筆を経験後、Webサービスを手掛ける企業に転職。約20名のメンバーのマネジメントの傍ら、Webサイトの開発・サイトの集客プロモーション・取材やライティングを幅広く担当。20代の働き方研究所では、企業へのインタビュー取材・取材記事執筆を担っている。
#カスタマーサクセス #コンテンツディレクション #イベントプロモーション #仕事終わりの晩酌が日課

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